儲かっている会社・儲かっていない会社ってありますよね。
業種・業態・客層・こだわり・商品やサービスに違いはあれど儲かっていない会社にはある共通点があることが分かります。
私なりに共通する5つのポイントについてお話します。
目次
儲からない会社に共通する5つの共通点
それでは順を追って5つの共通点についてご説明します。
共通点1 売上志向になっている(利益志向になっていない)
まず一つ目は「ビジネスに対する考え方が利益(粗利)志向ではなく売上志向になっている」場合です。
商品・サービスによってそれぞれ原価率の違いがあるにせよ、売上は利益(粗利)を上げるための手段であって目的ではありません。
例えば、売上にばかり追いかけて行けばどうなるでしょう。
ライバルに負けないようにとシェア獲得競争に巻き込まれ、想定以上の値下げをしてしまい結果的に利益(粗利)を削る。
売上は上がるかもしれないけれど、その分顧客対応(クレーム含む)も多くなり、対応コストも増え一層利益を圧迫する。
店舗系ビジネスに多いパターンではないでしょうか?忙しくなるばかりでいつまでたっても儲かりません。
売上至上主義の盲点ですね。売上が目的になってしまっていて利益が二の次になっています。
極論を言えば利益(粗利)さえ上がれば売上は二の次でも良いんです。
飲食店の例で言えば
夜の営業につながるからと思って始めたランチ営業は採算度外視で忙しいばかり・・・。
利益もほとんど出ないばかりか従業員もクタクタ・・・。
よくよく考えて思い切ってランチ営業を止めた結果、どうなったか?
当然ランチ営業分の売上は減るけれど、従業員の人件費や維持光熱費も減ります。
その余力を夜の営業に回せることでサービスレベルも上がりました。
売上は減ったけれど、手元に残る利益は結果的に増えたという場合もあるのです。
利益(粗利)をビジネスのベースに考えている会社は儲かっているのです。
共通点2 顧客ターゲットが決まっていない
2つ目は「顧客ターゲットが決まっていない」ことです。
儲かっていない会社に限って「お客さんは誰ですか?」と聞くと、「買ってくれるのであれば誰でも良いです」と答えます。
つまりターゲットを決めずにビジネスをしているのです。
とは言え実際には買ってくれるお客さんはいます。「今すぐ客」といって偶然性が高いお客さんです。
でもそのお客さんはその後リピート客になって2回3回と買ってくれる可能性はどうでしょうか?
買ってもらえないだけならまだしも
うまいこと言って無理やり買わされた・買った商品が説明と違っている等とクレームに発展しかねません。
特にここ最近ではSNSを使って悪評は想像以上に拡散してしまいます。
共通点3 販促がターゲットに合っていない
3つ目は「販促がターゲットに合っていない」です。
狙ったターゲットに向かって販促ができていない場合はいくらやっても成果にはなかなか結びつきません。
・ターゲットに届く販促手段の検討
・効果測定が正しくできるのか
・イメージ広告になっていないか
・単発の販促で判断していないか
などなど、おさえるポイントはたくさんあります。
いくらメッセージが伝わる良い販促策を考えても道路脇にある立て看板やバス車体の広告、車内広告などターゲットがあまりいないのであれば効果は期待できません。
また効果測定もむずかしく、費用対効果が不明ですね。
必然的にリピート客になる可能性も低くなります。
共通点4 動かない・動けない
4つ目はジリ貧になっているのに動かない、あるいは几帳面な方に多いですが打ち手がきちんとできていないと動けない場合です。
会社の方針や理念、目的・目標が明確でない場合、目先の事が気になって動きが鈍ってしまうのです。
あまりに無計画に思いつきで行動するのも考えものですが、目標や理念があいまいなので打ち手が決まりません。
また、真面目で几帳面な方に多いのですが、完璧な打ち手や施策でないと前に進めないのです。
共通点5 思いつきの販促策
最後の5つ目は思いつきの販促策で売上・利益(粗利)にマッチしていないことです。
売上・利益(粗利)を上げるための行動量と販促策が連動していないということです。
効果測定を考えずに近隣道路に立て看板を立てたり、バスのボディ広告や車内広告を出したり、あるいはとりあえず販促チラシ広告をやってみる場合です。
やらないよりやった方が良いという考え方では予算がいくらあっても足りません。
また、こんな場合もあります。
例えばある店舗で考えてみます。
平均単価 5,000円 平均人数2名の売上を想定しましょう。
1件で5,000円×2名なので平均10,000円の売上ですね。
このお店が50万円の月間売上を想定した場合、50組の来店が必要になる訳です。
500,000円÷10,000円=50組ですね。
では、この50組に来店してもらうためには平均反応率0.5%のチラシならば何枚配布しなければならないでしょうか?
50組÷0.5%=10,000枚 となります。つまり10,000枚のチラシをまかないといけない訳です。
このような仮説を立てて販促していかないと費用のたれ流しです。
仮説検証を繰り返しをせずに思いつきで販促をし、売れた売れないと一喜一憂しているといつまで経っても儲かりません。
このチラシの場合、数値化されていないと反応率が悪いのか、まくチラシの量が少ないのかが分かりません。
つまりどこをどう改善したら良いのかが分からないのです。
まとめ:利益(粗利)を上げるにはまず現状把握して数値化することから
いかがだったでしょうか?儲からない会社の5つの共通点をご紹介してきました。
儲かっている会社はトライ&エラーを繰り返し、失敗をムダにせず 客観的な数値をデータ化しています。
つまり次の打ち手をどこに集中していけば良いのかが分かっているのです。
この地道な努力を繰り返し行ってきています。
今からでも決して遅くはないです。あなたの会社も現状の数値を客観的に捉えるところから始めませんか?
目先の仕事に振り回されず、過去実績・市場やライバル・商品内容の見直しを経て目標・計画を立てていきましょう。
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